2等無人航空機操縦士(基本)の実地試験を受けてきました!!

 ついこの前、2等無人航空機操縦士(基本)の実地試験を受けてきました。いわゆる”飛び込み”試験と言われているものですね。試験会場は、自宅から車で30分程度行ったところにある、西宇治体育館でした。試験会場内は、撮影禁止なのであしからず。
 受付時刻は9:15~9:30であり、結局、試験が終わったのは、12時ぐらいでした(待ち時間がえらく長かった・・・)。
今回の受験者は6名であり、机上試験は控室で全員で受けますが、口述試験と実技試験は一人ずつの受験(一部、ラップして試験)なので、大分、時間がかかった次第です。

 一人だいたい20~30分程度ぐらいかかるので、私は5番目だったので、1時間半ぐらいは控室で待っておりました。

西宇治体育館(試験会場)
試験会場の入口

それでは、実地試験について解説しながら、今回の試験の状況についてお話します。

目次

実地試験とは

 学科試験合格後に、資格の種別及び機体の種類等に応じて、実際にドローンを飛行させて行う試験のことを「実地試験」と言います。
 「無人航空機操縦者技能証明」の取得の流れについては、指定試験機関が掲載している制度の概要を見ればよく分かると思います。

 実地試験については、「資格の種別(1等、2等)」、「機体の種類(回転翼航空機(マルチローター)、回転翼航空機(ヘリコプター)、飛行機)」、「限定の内容(夜間飛行、目視外飛行、最大離陸重量25kg以上)」ごとに試験を実施しており、試験構成や合格基準は、以下の通りです。

 ・実地試験の構成:机上試験、口述試験、実技試験
 ・合格基準(100点満点) 1等:80点以上 2等:70点以上

 今回、私が受験したのは、2等無人航空機操縦士(マルチローター、基本[限定なし])です。実施試験の概要については、指定試験機関が掲載している実地試験の概要をご確認下さい。

 なお、今回受験した実地試験の詳細については、二等無人航空機操縦士の実地試験実施細則(マルチローター)に記載されているので、受験の際には、一度、確認しておいた方がいいと思います。

机上試験

 飛行計画が記載された資料(A3用紙 1枚)が配布され、その資料を見ながら、問題4問(選択枝4個だったかな)を解答するものです。
 制限時間5分で解かないといけないので、ちょっと焦ってしまいますが、与えらた飛行計画の中身(機体の性能や飛行条件、操縦者の資格要件など)を落ち着いて確認できれば、全問正解できると思いますよ。

 実のところ、最初、私も飛行計画を見て、少し焦りました。でも、ゆっくりその内容を確認すれば解答が分かり、1分程度は余裕で時間が余りました。なお、この机上試験は、控室で今回の受験者全員(6名)で受けました。

口述試験(飛行前点検)

飛行前点検の口述試験は、実技試験の前に外観や電源系統等の点検を主体に行う試験です。
 まず初めに、今回の試験会場での飛行空域等の確認について口頭にて質問があり、それについて解答するというのがありました。
 次に、機体や操縦装置に電源を入れる前に、外観等の作動前点検を実施して、記録用紙に記載するというのがあります。
それが終わった後は、機体や操縦装置に電源を入れて、電源系統や通信系統等の作動点検を実施します。その後、実際に飛行させて操縦装置や推進系統等が正常に動作しているのを点検し、推記録用紙に記載するというものです。

 口述試験以降は、机上試験を受けた控室から一人ずつ試験会場に呼ばれての受験となりました。完全に試験会場に一人だけというのではなく、実技試験が3つ分かれているので、ある程度、ラップしての試験となります。

 そうでもしないと、ものすごく時間がかかりますよね。冒頭で記載したように、受験者6名中の5番目の私は、控室で1時間半以上は待ちましたしね。でも、その間、控室内はテキスト等は見ていいので、最後まで試験の確認ができてよかったです。

実技試験

次は、いよいよメインの試験である、飛行させて実施する実技試験です!
 今回受験した基本の実技試験は、大きく分けて3つ(スクエア飛行、8の字飛行、異常事態における飛行)があります。規定コースから外れたら警告となる減点区画(警告ライン)と、一発アウトになる不合格区画(レッドライン)があるので、結構、緊張します。
 それでは、各試験について、少し解説していきます。

スクエア飛行

スクエア飛行の試験内容については、以下の通りです(下図を見てください)。
 ・高度3.5mまでドローンを上昇させ、5秒間ホバリングを実施。
 ・試験員の指示の下、各コーン A⇒B⇒C⇒D⇒E⇒A の順でスクエア飛行を実施。
この飛行については、ビジョンセンサー等がONであり、安定した飛行ができるので、さほど難しくはないとは思います。ただ、遠方のコーンのCやDになると、少し距離感が掴みずらいので、減点区画にいかないように注意が必要です。

 また、試験官の指示通りに飛行する必要があるので、くれぐれも試験官の指示をよく聞いてください。もし、試験官の指示が聞き取れない場合は、聞き取れなかった旨を伝えれば、再度、言ってくれますのでご安心を。

私の方は、この飛行は結構うまくでき、一回も減点区画に入っての警告はされずに終了しました。

国土交通省の二等無人航空機操縦士実地試験実施細則から抜粋

8の字飛行

8の字飛行の試験内容については、以下の通りです(下図を見てください)。
 ・高度1.5mまでドローンを上昇させ、5秒間ホバリングを実施。
 ・試験員から、右回りか左回りかのどちらかの指示があり、その指示に従い、8の字飛行を2周実施。 
この飛行についても、スクエア飛行と同様、ビジョンセンサー等がONであり、安定した飛行ができます。ただ、機体を回転させて周回するので、機首の向きを見失わないように注意が必要かと思います。

私の方は、この飛行も結構うまくでき、一回も減点区画に入っての警告はされずに終了しました。

国土交通省の二等無人航空機操縦士実地試験実施細則から抜粋

異常事態における飛行

異常事態における飛行の試験内容については、以下の通りです。
 ・高度3.5mまでドローンを上昇させ、5秒間ホバリングを実施。
 ・試験員から、どちらかの方向での繰り返し飛行(A⇒B⇒E⇒Bなど)の指示があり、その指示に従って飛行を実施。
 ・試験員からの緊急着陸等の指示があり、その指示に従って、ホバリングや緊急着陸地点への移動や着陸を行う。 
この飛行については、ビジョンセンサー等がOFFであるため、少し不安定な飛行となるので、機体制御に注意が必要です。

私の方は、緊急着陸の指示があって緊急着陸地点にドローンを移動させた後、着陸地点まで移動させましたが、その後の着陸時に、行き過ぎて不合格区画にはみ出すことを恐れて、手前過ぎて、減点区画に入って警告されてしまいました。(移動後の着陸地点への下降時は、不合格区画が変わるというのを失念しておりました)

でもまあ、警告は2回ぐらいだったので、減点はさほど大きくはなかったと思います。

国土交通省の二等無人航空機操縦士実地試験実施細則から抜粋

口述試験(飛行後の点検と記録)

 飛行後の点検の口述試験では、機体や操縦装置の外観点検等を実施し、点検記録表に記載するということになります。これは、特段問題なく終わったと思ってます。

飛行後の記録については、飛行時刻や飛行時間を記載することになりますが、飛行時刻については覚えていないので、試験員に聞き教えてもらい記載しました。

口述試験(事故、重大インシデントの報告と対応)

「事故又は重大インシデントの説明」の口述試験では、事故又は重大インシデントのどちらかについて、該当する事態を3つを口頭で解答するというものです。

私は、事故は3つ、重大インシデントは4つという頭があり、3つということを言われたので事故の方を解答してしまいました。これで5点減点ですね。
 実施細則をよく確認したら、「事故又は重大インシデントのどちらかについて、該当する事態を3つを口頭で解答」と記載があったので、よく読んでいればよかったです。残念。
 最後は、「事故等発生時の処置の説明」ですが、これはしっかりと解答できました。

これらは、国土交通省から出ている「事故・重大インシデントについて」の資料をしっかりと読んでいれば、解答は容易だと思いますので、是非一読を。

実地試験に合格するためには

 以上が、今回の実地試験の受けた内容ですが、何度かミスはしているものの、たぶん、合格しているのではないかと思っています。試験日から7営業日後に合否発表されるので、ちょっと楽しみです。
 (2024.12.12追記)試験機関のサイトで合否結果を確認したところ、無事、合格となっておりました。

 自分で実際に実地試験を受けた実感として、ネットで調べてドローンの飛行練習を自分一人でするだけでは、なかなか飛び込みでの実地試験に合格するのは難しいのではないかと思います。

 KandenDOTsでは、経験者向けに1日で終了する、「2等無人航空機講習コース」を用意しております。この講習の最後にある終了審査に合格すれば、実地試験での合格相当の「無人航空機講習修了証明書」を取得できます。費用はそれなりにかかりますが、知識及び技能に不安のある方は、 是非、ご受講をご検討ください。

 また、「二等国家ライセンス 修了審査対策講座」(実地試験対策相当)もありますので、ご検討ください。

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